もっと早くに気づくべきだったんだろうけど、もう今は手遅れ。



あ…思い出した。

あの日、あのとき。


正門で藍川と桃をみたとき。



「相談」ってそーゆーことかよ……。

俺には言えないって、そういうこと。



なんだよ俺、1番最低じゃん。


一方的に桃を責めてまた傷つけた。

ほんとバカだなぁ…俺。


クシャと前髪をつかむ。



体操着が無くなったっていうのもきっとそう。

何一つ気づけなかった。



ってことは嫌がらせした人物は__小暮ってこと?


好き勝手桃を傷つけやがって。

腹が立ったけど、一刻もはやく桃を探さないといけない。



「…ん、分かった。じゃあもう行くから」


「いや、俺も行くよ」