だけど今まで誰も桃に告白しなかったのは、俺が制してるから。


桃に近づこうとする奴がいたら追い払ってたし、俺が近くにさえいれば桃に近づく奴はいない。



だから365日、どんなときもっていったらアレかもしんねーけど、できるだけそばにいたつもり。



「ほら桃。帰るよ」


ホームルームが終わって真っ先に向かうのは桃の席。


「あ、うん!」



相変わらずなんっつー顔してんのホント。


キョトンって音が付きそうなアホ面だけど、それが最高級にかわいいって分かってやってる?


はぁー…マジで殺しにきてる。



俺の後を必死にノコノコと歩く姿だって、桃以外の女がやったらスルーだけど、桃だから俺は甘くなる。



「ったく、遅い。俺に置いてかれないように掴んどけば」