「そんなことないですよ。だって…先輩は私を助けてくれたじゃないですか。だから酷いだなんて思いませんよ…!」


尚先輩はそういう人だから。

絶対に優しい人だし、酷いだなんてそんなはずない。


「うん。まぁ今はそれでいいよ」


「え?それってどういうー…」


「あ、そろそろ花火始まるよ。行こっか」



軽々と話を交わされた気がするけど…。


まぁいっか!

せっかく花火を見に来たんだもん。


楽しまないと_!



花火が始まる直前になると人が一気に増えた気がする。

さっきよりも断然増えて、もはや埋もれそうになるぐらい。


「桃ちゃん、はぐれないように手繋ぐね」


「え…?」