「あっ…尚先輩!」


小走り気味に駆け寄る。


「桃ちゃん…わざわざ走ってきたの?それにしても似合ってるね、その浴衣」


ドキっ

え、そ、そうかな…??


まさかそんなことを言われるなんて。


ちょっと…いや結構嬉しい。



そんな先輩だってすっごく似合ってる。

紺の浴衣が絶妙に似合ってて、尚先輩っていう感じがしてとっても良い。


「尚先輩もすっごくカッコいいです」


「いやぁ嬉しいな。ありがとう」


少し照れたように笑った先輩が新鮮で、微笑ましかった。


「じゃあ行こっか」


まずは適当にプラプラ屋台を見回ることに。



射的にヨーヨー、屋台で色々なものを食べたりと。


不器用なわたしと違って、尚先輩はすごく器用で狙っていた小さなクマのぬいぐるみを見事当ててくれた。