誰もいない。
暗闇で視界は疎か。


ここは特に何もないスペースで、比較的広め。


「ハルくん…」


ポツリと呼んだけど、特に反応はない。


どどどうしよう!
私もうこのまま帰れないかもしれない…。


そう思ったら無意識に涙が溢れてきて。


体調が悪いなんて言ってる場合じゃない。



ここで最期を迎えたくないっ…!



なんとか自分の脚を奮い立たせて、脚をすすめようと思ったけど、なかなか進められない。



うー…やっぱり怖いよぉ。


あ!スマホ。
スマホがあった…!



開いてみるものの、なぜか電波が悪くてなかなか思うようにいかない。



悲鳴、そして怖いBGMがより一層わたしを恐怖に陥れてくる。