それにもう心配させたくないから。


仕方なく、列に並んで順番を待つことに。


段々と自分達の番に近づいてくる。


「うぅ〜っ怖いかなぁ」

できることなら、今すぐこの場から立ち去りたい!!


「怖くなかったらもうそれ、お化け屋敷じゃないから」


なんて、正論を言われちゃった。



そしてわたしたちの番。


ひぃぃ…く、暗すぎる!

中は思ってた以上に真っ暗で、冷たい空気さえまとっている。



「…桃、早く歩け」


「む、むりぃ。…ここ掴んでてもいい?」


「いーよ」



もうすでに涙目になりながも、ちょこんとハルくんの洋服の裾を掴む。


もはや一歩が一歩じゃないぐらい、チョビチョビと歩く私とは反対に、ハルくんはグングン進んでいく。