『あのっ、 落としましたよ!』 『え?』 『……!!』 あの衝撃は、今でも覚えてる。 太陽の光に反射してキラキラと輝く金色の髪。 道ゆく他の中学生の中でも頭一つ分程高い身長。 そのわりにガタイがいいわけではなく、細いのにスラリと伸びた長すぎる脚。 私の声に振り向いたその男の子は (こ…ッ、 国宝級の美少年か……ッ!?) 全身に電流が走ったみたいだった。 一目惚れとはこういうことかと、15年の人生で初めてそう思った。