そこをりょうたちに見られていた。

「夢佳。」
「りょう。」
「来てたんだ。」
「うん。何してるの?」
「いや、普通に回ってただけ。」
「そうなんだ。」
 りょうの顔が恐かった。
 初めて見る顔だった。

「じゃあ、俺たちはこれで。」
「あっはい。ありがとうございました。」
 ナンパしてきた3人は、去って行った。

「おまえら注意力なさすぎ。俺たちが来なかったら、危なかったぞ。」
「え?そうなの?」
「そんな風に見えなかったから。」
「それが危ないの。わかった?」
「はい。」
 りょうに怒られた。

 いつも、適当なりょうが怒るとは思わなかった。