「ごめん茅ヶ崎、わたし余計なことした」
「うん?」
「茅ヶ崎が好きだし、とか思って、シュークリームとエクレア入れたんだけど。……結局買わせちゃった」
「ほんと? 俺のため?」
「茅ヶ崎のためっていうか、まあ、わたしがしたかったからわたしのためっていうかなんだけど」
「……抱きしめたいから外行こう」
「雨だし、まだエコバッグ詰めきれてないです」
話しながらも詰めていたけれど、いかんせんこまごまとしたものが多いので。店員のお兄さんは急がなくていいですよ、と優しくて、後ろにレジを待っているお客さんもいなくて、とはいえ焦る。
「こういうのはガッてやってもゆるされるんですよ」
町川のでっかい手が、ちいさな駄菓子をいくつか集めて掴む。それをエコバッグに入れて、なんかクレーンゲームのアームみたい。とか言ったら俺のほうがかっこいいけど、って張り合うのかな。
何はともあれ、ありがと、って感じなんです。
「はい、終わり」
「終わり。……ありがとう」
「いいえー。あ、茅ヶ崎、俺のコーヒー持って」
ありがとうございました、と、町川がお兄さんに頭を下げる。わたしも一緒に頭を下げて、コーヒーを作りに行って。そのまま自動ドアまで歩いて行った。



