「食べ物もらっていいですか?このテーブル全然減ってないから(笑)」
「いいよ、もったいないから食べて」
正臣さんは穂乃香のついだお酒を呑んでいた
食べる間がなくて……
と正臣さんが説明する
亮介さんと正臣さんがいたらみんなお酌しにくるだろうなぁ
「亮介さんは?」
「まだあれから戻ってこないんだよ、どっかで休んでるのかな…ちょっと心配」
「えー、私、今日お兄ちゃん家に泊まるのに
お兄ちゃんなんて運べないよ〜
もうお兄ちゃんは呑まない方がいいよね?」
「うん、だからこの場に帰ってこないのかもな
普段から酔うけど今日は初めての人もいるじゃん?
だからコップ空にしてお酌してもらってたからな」
私の時もそうだった……
「人がいいから断れないしな、亮介は」
正臣さんはフッっと笑う
「穂乃香、ダメなら私が担ぐよ」
「本当?真由香」
「うん!力は穂乃香よりあるしね」
「穂乃香ちゃんに真由香ちゃん、じゃあ、亮介の事を頼めるかなぁ
この後俺は部長と約束をしてて…ごめん!」
「任せてください」
真由香は腕まくりした
「頼もしいなぁ(笑)」
正臣さんは亮介さんとは違いクールに笑う
落ち着いていて、しっかりしてるイメージだ
部長からラストオーダーの呼びかけが入る
穂乃香と真由香は自分のテーブルに戻った
彩ちゃんが1年でカラオケ行くって誘ってくれたが2人は断った



