「……」


言い返す言葉なんて見当たらなくて、黙り込んでしまう。


「ねえ、何か言いなよ!」

「……私には、オシャレなんて似合わない気がして」


そう、私にはオシャレを楽しむ資格すらない。


「あー!確かに!!
環さんが、髪の毛とか染めたりしたらちょー笑える!!」

「で、ですよね……」


話していて、虚しくなった瞬間だった。


「なんで、環さんがオシャレしたら笑えるの?」


声がした方向に振り向くと、そこに居たのは保健室で風先輩と一緒に居た美少年。