こういう時に、素直に喜べる女の子になりたかったな。


天邪鬼な自分が嫌になった瞬間、スマホが震える。


〖ほら、たまてボロボロの犬にも優しいじゃん。だから、信用出来る!〗


ボロボロの犬?


その言葉で最初に頭に浮かんだのは、ポチの姿。


最初に公園で保護した時は、本当にボロボロで人間を信用していなかったっけ……。


「そっか、たまたま見ていたんだ……」


もしかしたら、風先輩も動物好きに悪い人は居ないなんて思ったりするのかな?


そんな風には思っていたら、チャイムが鳴り響きスマホのスイッチをoffにした。