これを溺愛だとは認めない!

「じゃあ、ゆっくりしてな!」


そう言うと、カーテンを閉めて保健室から出て行った風先輩。


さっきまで、煩かったからに決まっている……。


なんだか、風先輩の居なくなってしまった保健室が寂しい空間に感じるんだ。


「静かになって良かったし……」


そう自分に言い聞かせたが、私自身は賑やかな空間は嫌いで無い事を思い知らされる。


私は一人っ子。


小さい時から友達なんて居なくて、ずっと一人で本を読み時間を過ごして来た。