これを溺愛だとは認めない!

体育の授業は、昔っからこうなってしまうから苦手。


サボるにしても、単位の存在が頭から離れないし……と、悩んだ瞬間だった。


「環さん!!
一緒にペア組もう!!」


そう言ってきたのは、雅。

雅の目的なんて分かり切っていて、風先輩達に近付く事……。


「う、ん……」


そんな雅が嫌だったはずなのに__


体育の授業でひとりぼっちにならない味を、知ってしまった瞬間に雅が良い人に見えて来る。