これを溺愛だとは認めない!

「たま!!!」


何処からか聞こえてきた風先輩の声に安堵の溜息を漏らした。


「なんか、あったのか!?」


私より先に、風先輩に近付く雅。


「別に何も無いですよ」

「お前には聞いて無えー」


なんで、風先輩は何でも私優先なんだろう。


それを味わうだけで、涙が零れる__


「な、なんだ?いじめられたか?」


そう口にしたかと思ったら、雅を睨み付ける風先輩。

勘違いされたら困る__


「ち、違うんです!!
雅さんに、友達にならないかって持ち掛けられただけで!!」

「うん?友達??」