これを溺愛だとは認めない!

俺、もしかして無視されている?


俺に、気付いて欲しい。

たまに、俺の事を見て欲しい。


そう思ったら我慢なんて出来ずに、その肩を掴んでこちらに顔を向けた。


か、可愛い……。


「たま!無視するなよ!!」

「……」


まじ、で、シカトされている?


「何、シカト?」


それなら、それでいい。

絶対に話すまで、掴んだ肩は離さないと思った瞬間だった。

「すいません。
たまが何処に居るか、私は知りません……」

「え、?」

「猫。探しているんですよね……」


少し怯えた表情が堪らない。

て、もしかして俺の事覚えてない?