「た、たまの家族に挨拶しないでいいかな?」

「あ、大丈夫です……」


ん、断られた__


「そっか……」


ぬいぐるみを抱っこして家に帰るたまの姿を見送った。

無事に家に入っていったたまを確認したら、真面目な顔で近付いて来た咲。


「なあ、風」

「どうした!?」

「風は環さんの事大好きなんだね」

「たまが俺の事を大好きなんだよ!!」


だって、そうだろ。

俺の事を好きじゃなきゃ、スマホケースをお揃いにしたりしないだろう。