これを溺愛だとは認めない!

どくり、どくり。ああ、煩い。


このまま時が止まればいいのに__


「じゃあ、行くぞ!」

「は、はい!!」


エンジンを掛けると、バイクを走らせる。


目的地はゲームセンター。要するに、デートって奴だ。


いつもなら馬鹿みたいにスピード狂の俺。でも後ろにたまが乗っているから細心の注意をはらって運転する。


たまが大切だ。


信号で止まり、後ろを向いた。


「怖くないか!?」

「凄い気持ちいいです!!」


楽しそうな表情のたまを見れた。ただ、それだけで幸福感を感じる。


「良かった」