ジュースが運ばれて来て、ストローに口を付けたたまが幸せそうな顔をする。


平凡な事が幸せだと感じながらコーヒーに口を付けた。


「凄い美味しい!!」

「そうだな」


優しい時間を過ごしていたら、喫茶店の扉が開き見た事の有る顔が視界に入る。


たしか、たまと一緒のクラスのミーハー女だ。


一番会いたくないタイプの女。


せっかく楽しい雰囲気だったのに、ぶち壊し。


グダグダ文句を考えていると、席を立ち上がったたま。


「ち、ちょっとトイレ……に」


その声は震えている。