ゲーセンて怖い所なのかも知れない……。


風先輩がぬいぐるみと格闘し始めて、15分が過ぎたが敵はピクリとも動かない。


私がぬいぐるみなんて欲しがったから、風先輩にお金を使わせてしまっている。


だからといって、要らないなんて言ったら失礼だろうし……どうしよう。


沈黙の壁を破ったのは咲先輩だった。


「ねえ、風……」

「な、なんだよ!!」

「このぬいぐるみ……。アームで掴んで取る訳じゃないと思うよ?」

「うるせえな!じゃあ、見本を見せろよ!」


風先輩凄くイライラしている……。

私のせいだ__


「うん……」