これを溺愛だとは認めない!

スマホを取り出すと、咲にメッセージを送る。


〖今何処?〗

〖化学室に居るよ〗


なんで、理科室?

咲の事だから、人体模型と会話でもしているのかも知れない。


理科室に着くと扉を開けた。


意識していなかったから、乱暴に扉を開いてしまったが、たまのタイプは優しい男。

気を付けなくてはいけない。


背もたれの無い椅子に座って、フラスコと試験管を嬉しそうに見つめている咲。


「そんなの見て楽しいか?」

「うん」