風先輩は悪くない__


「ち、違うんです!
なんだか、駄目な私の事を受け入れて貰った感じがして嬉しかっただけなんです……」


それだけで、人間は楽になれると初めて知った__


「ん?たまは、駄目なんかじゃねえぞ?」

「でも、私、話題も振れないから……」

「そんな事ないぞ!
たまが俺が喋った事をちゃんと拾ってくれるから、凄く助かってる!!」


助かってるなんて、言って貰った事は初めてだ。


私でも誰かの役に立てるなんて思える。