これを溺愛だとは認めない!

どうやって、会話を盛り上げようと悩んだ瞬間だった。


「たまって、何人兄弟?」


無言の壁を打ち破ってくれた風先輩。


「一人っ子です……。
ずっと、一人で話する事に慣れていないから話し下手でごめんなさい……」

「一人っ子なのか!
たまは、話し下手なんかじゃねーぞ!もし、そうだったとしても、俺の前では気にするな!!」


風先輩が余りに優しくて、泣きそうだ。


何も取り柄が無い私を気遣ってくれる。

その真実を身に染みて感じる。


友達って、凄く良い__


「ど、どうした!?
俺。もしかして変な事言ったか!?」