この人は、私をからかったりしない__

だから。


「いいです……よ!
好きなおかずを選んで下さい……」


ひたすら信じたい__


「ま、まじか?」

「は、はい!」

「な、なんでだ?」

「えっ?」


何故か顔を真っ赤に染めた、風先輩。


「なんで、俺におかずくれるんだ?」


そ、それは__


「風先輩なら、私の事からかったりしないって思ったんです……」


風先輩は私の言葉を理解していないのだろう。

意味が分からないといった表情をうかべ、首を傾げている。