「じゃあ、結べるようにする……」

「は、はい。お願いします……」


鏡の中の自分の髪型が変わっていく__


それにしても、美容師みたいな手付きに惚れ惚れしてしまう。


「前髪はどうする?
作った方が可愛いと思うけど……。任せる……」

「あ、じゃあ、お願いします」


前髪を作るのなんて、小学生の時以来だろうか。

少しだけワクワクしている、私が居た。


おひさまのように楽し気な表情で、髪をカットする咲先輩。


「あ……」

「どうしたんですか?」