18 (幸せな夏祭り)


昨日、一ノ瀬くんに夏祭りに行こうと誘われて、急遽行くことになった今日、8月28日の夏祭り。


そっか、もう28日なんだ………夏休みも、一ノ瀬くんと過ごすのも、もうすぐ終わり……


なんか、寂しいな……この夏は凄く充実していたからこそ。



──着付けの仕方の動画を見ながら、不器用なりに頑張って浴衣を着て、私は一ノ瀬くんの待つリビングへと向かう。


「一ノ瀬くん、お待たせしました」


変……じゃないかな。


少しは様になってる、?


そんな気持ちで挑んだのに、全く何も発さない一ノ瀬くん。


え、待って、もっと不安になるんですけど!?


「やっぱり、、変かな?」


私と全然目を合わせない一ノ瀬くんの顔を覗く。


と………


「……バカ。そんなの死ぬだろ。」