「それで、帰ったら小説も書き始めるんだ。海の話にしようと思う」
「未来の売れっ子作家、頑張れよ」
「もし叶わなくても、本に携わる仕事に就きたいな」
「都なら、何にでもなれる」
「……そうかなぁ」
「絶対大丈夫だ」
その優しい眼差しに、溢れそうな気持ちが、痛いほど押し寄せる。
──洸が好き。
けれど、大切だからこそ、この想いは胸の奥にしまっておくと決めた。
洸には忘れられない人が居る。答えなんて分かりきっているんだから。
この人の気持ちが救われますように、優しい洸が幸せでありますように。
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