やっとたどり着いた先、通い慣れた店のドアを開こうとしたけれど、closeの看板がぶら下がっている。
もしかして、いない……? いや、昼間洸は絶対に店にいるはず、本人が言っていたから。
私は自転車を停め、どんどんとドアを叩く。
「洸、開けてっ」
洸は私にもう会いたくないかもしれない。勝手に過去を掘り返して、辛いことを思い出させ、無遠慮に踏み込もうとした私との関わりなんて断ちたいのかもしれない。
だけど──。
「洸、会いたい──」
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