ふと理玖の言っていた、洸が周りから触れられない程ピリついていたという言葉を思い出す。 この話題が何か関係あるのかもしれない。一体何があったんだろう。聞きたいけど聞けない。 モヤモヤしながら、なんと相槌を打ったらいいのか迷っていると、突然洸が真剣ない表情で顔を覗き込んできた。 「都、お前明日、父さんと母さん来るんだろ」 「……何で知ってるの」 「逆に、何で言わねーんだよ」 「っ」 ──きっと、祖父母が洸に話したんだろう。私はぐっと言葉を詰まらせる。