イヅナの手に箱が渡される。そこに入っていたのは、小指の先ほどの大きさの発信器だ。

「俺の作った発明品を使って若い戦闘員たちが活躍してくれる、それが嬉しいんだ。妖による絶望の中、お前たちの存在は希望の光なんだ」

「……ありがとうございます。ユウゴさんが作ってくださったこの発信器を、決して無駄にはしません!」

悲しみや苦しみの連鎖を必ず断ち切る、そう思いながら、イヅナは発信器の入った箱を胸に抱き締めた。