「学年2位!おめでとう!」

先生の声が聞こえ、俯いていた顔を上げる。

「えー!すごーい!」

「学年2位なんて流石だなー!」

周りに褒められている人は嬉しそうに笑っている。

……いいなぁ……。
皆んなに褒められて。

「なんであいつが一位なわけ?」

「まーまー勉強しか取り柄がないし?」

……勉強しか取り柄がない、か。

でも、その勉強だってダメだ。
そしたら取り柄はなくなる。

私は居る意味が、ない。

今回のテストだって、簡単に一位を取ったわけじゃないのに……。

「嫌われてて大変だな」

そう聞こえまた俯く。