「え?」

「一般生徒でもないから、私と会うことなんてないはず……」

一般生徒と特進コースの生徒では住む建物が違う。

だから、私と会うことはないはずだ。

「……覚えて、ない?」

「え?」

覚えてない?どう言うことだろう……?

「あの……どう言うー…」

「部屋に入ろうか?」

「あ、はい……」

先輩に遮られ答えは分からないままになってしまった。




ひ、広い……。

特進コースの生徒しか入れない部屋に入ると大きなソファや、綺麗なテーブルと椅子、よく分からない高そうな絵画まで置いてあった。

「こんな部屋だったんですね……」

初めて入った……。
私は一生入れないと思っていた……。

「っていうか私って入っていいんですか?」

特進コースの生徒じゃないのに……。

「大丈夫でしょ」

て、適当……。

「あ、そこに座りなよ」

「え?先輩は座らないんですか?」

「飲み物取って来たら座るよ。愛奈ちゃんはソファに座っていて」

「は、はい……」

の、飲み物……?飲み物が置いてあるのかな……?

こんなすごい部屋だ。置いていても納得できる。