そわそわしはじめたリュウセイに対して、ミサは満面の笑みを浮かべた。
「ううん、良ければ、ぜひリュウちゃんの奥様にしてください!」
リュウセイにミサは抱き着いた。
「良かった、ありがとう、ミサ」
そうして、彼が彼女に対して、何かを掲げた。
「これは……?」
真珠の指輪と、きらきらと真珠とエメラルドが輝く帯留め。
とても高価な品だと一目で分かる美しいものだ。
「ミサ。お前さえいれば、俺はもっと良い演技が出来る。愛している」
リュウセイが熱を孕んだ声音でミサに告げる。
漆黒の瞳には、太陽の光がキラキラと輝いていた。
「リュウちゃん、大好き……」
二人はまた、ぎゅっと互いの身体を抱きしめ合った。
「ちなみに昨日が最終公演だったから、今日から数日休みなんだ」
リュウセイがミサの帯を掴んだ。
「え?」
「今日はお前をずっと堪能できるな」
子どもの頃に悪戯を思いついた時のリュウセイの顔だ。
ミサが慌てる。
「ひゃあっ……せっかくさっき着付けたばっかりなのに……リュウちゃん、きゃあっ……!」
これから先、名実ともに有名俳優となるリュウセイ。
そんな彼のパートナーとして、ミサには、都会と島を行ったり来たりする幸せな毎日が待っているのだった。


