和服御曹司で俳優な幼馴染に、絶対溺愛されてます


 そうして、リュウセイはミサの手をとる。
 二人は人垣の中へと飛び込んでいった。
 彼の出番まで時間がある。
 ふわふわの綿菓子や、ちょっとだけ硬いりんご飴なんかを二人して食べた。
 水の中にちゃぷちゃぷ浮かんだスーパーボールを、やっきになってリュウセイがとっているのを見て、童心に返ったミサはきゃっきゃっと笑う。
 そうして、射的ゲームの元へと向かった。

「ミサが好きなキャラが景品にあるみたいだぞ。とってやるよ」

 頭に帽子をのっけたゴールデンレトリバーが二等賞にあるようだ。
 お面をつけたまま、リュウセイが銃を構えた。
 そんな中、法被を着た屋台のおじさんが、彼女に声をかけた。

「おや、ミサちゃん? 彼氏?」

「ひえっ……!?」

 思わず彼女は声をあげてしまう。
 同時に、パンと射撃音が聴こえた。

「彼氏さん、うまいね。はい、どうぞ」

 そうして、目的の品をもらう。

「ふわふわ可愛い」

 目をキラキラさせるミサを見て、リュウセイも仮面の下で嬉しそうに笑っていた。