「……ミサもずいぶん大人になっちまったな……今までの男とは、こんなことはしてこなかったのか?」 そもそも今までの男がいない。 ミサがこくこくうなずくと、リュウセイは俄然やる気を出した。 「そうか、やりがいがあるな」 このまま、彼に身を委ねてしまおう。 彼の唇が彼女の首筋を這い始める。 彼女の唇から甘ったるい声が漏れ出た。 そう考えた、その時――。 「リュウセイ様、冷水筒、ここに置いておきますか?」 使用人が、障子の向こうから縁側に向かって声をかけてきた。