「はぁ?!これが?!」

ウチの学校の指定カバンが雑誌に取り上げられてるブランドのカバンに酷似してるらしく、ギャルに人気があった。

「学校の名前入ってるのに変なの」

「学校名は消すみたい」

「どうやって?」

「頑張ってゴシゴシして消すみたい」

「ぶふっ」

健太の言う頑張って消すと言う表現にギャルが悪戦苦闘しながら消す姿が頭の中で想像され思わず笑ってしまった。

「ペイントアートして誤魔化す人も居るみたい」

「あぁ、うちの生徒でも落書きしてるの居るもんな」

消す意外にもウチの生徒達はアートとしてポスカでタギングや落書きをしたりしていた。

「実際さ俺も先輩にカバンお願いされてんのよね。卒業したら剛のカバンもくれない?」

「え!?めちゃくちゃ汚いけどいいの?」

「良い良い!」

「ふーん、まあ良いけど」

健太とそんな話しをクラスでしてると

「何?何?何楽しそうに話ししてんの?」

と、翼がやってきてカバン狩りの話しをした。

「エアマックス狩りに、ドラクエ狩りに、オヤジ狩りの次はウチの中学のカバン狩りですか!いつの時代も狩りはあるんですね!」

翼は呆れた様子で言っていた。

「じゃあ、警ら隊作って巡回パトロールしようぜ!」

健太がワクワクした顔で言った。