「みんな今日は好きなだけ食うがよい！好きなだけって言っても食い放題だけどね」

剛が突然笑いながら言い出した。

「何？奢ってくれるの？」

三宅さんや吉田さん大橋さんが目を輝かせて聞く

剛はニヤリと笑い少し大きな財布を取り出した

「必殺、親の金！」

「ええええ！絶対怒られるやつじゃん！」

僕以外の周りが軽くひいていた。

「やばくない？親知ってるの？大丈夫なん？」

大友君も心配そうに聞く

「大丈夫、後でちゃんと怒られるから」

剛は笑って財布をひらひらさせお店の中に入った。

「男は肉食え肉食え！」

そう言いながら大友君はガンガン網の上に肉を乗せて焼いていった。

「体調はもう良いの？」

大橋さんに心配そうに聞かれた。

「あ、ああ、うん。もう大丈夫！それより本当にごめんね僕のせいでリレーが台無しになって…」

「ほんとだよ！せっかく拓郎君からバトン受け取れると思ったのに！次はちゃんと渡してね」

僕は口いっぱいに肉を頬張って笑顔で頷いた。

「ねえ！今年の夏みんなでプールや海に行かない？」

三宅さんが言った言葉にみんな受験生だからあまり良い反応が出なかった。

「良いじゃん1日ぐらいね！拓郎君？」

大橋さんも賛同して誘ってきた。

「あ、でも僕水泳は苦手で」

「大丈夫！私も泳げないから！」

そう言う大橋さん。

そんな大橋さんに三宅さんは不思議そうな顔をして

「え？バタフライ出来る…」

まで言ったがそれ以上言葉は続かなかった。