「リレー凄かったじゃん！」

不意に私服姿の男性に声をかけられびっくりした。

「大輔！来てたんだ！」

「おう！他の学校の体育祭とか文化祭って結構楽しいけん来た！特に拓郎の学校はイベントに力入れてる学校じゃけ面白いわー。高校の体育祭なのに美味しい屋台も出とるし。あ、そうそう今日彼女と来たんよ」

大輔フライドポテトを頬張りながら隣に居る彼女を紹介してくれた。

「あ、こ、こ、こんにちわ！」

思わぬ彼女の登場に女性にあまり免疫のない僕は緊張してしまった。

彼女さんも僕の緊張が移ったのか少し恥ずかしそうにしながらも挨拶をしてくれた。

「ちなみに両親は？姿見えんように思うんじゃが」

「あ、出る事言ってなくて。出ないから来ないでって言ってるんだ」

「ほっか」

すると大輔が思い出したかのように言ってきた。

「ちなみになんだけどリレーで3番目に走った女の子の事好きじゃろ？」

「え！？」

そう言うと大輔はニヤリと笑って

「一際大きな声出とったし、顔はよく見えんかったけど好きなタイプじゃろうなって思ったんよ。じゃ！」

そう言って屋台が出てるテントへと消えていった。

こうも言い当てられるとぐうの音も出ないと言うか言葉を失うし大きく動揺してしまった。