「君、チャラいじゃん?」

「え?突然何それ?傷つくんだけど」

「私の友達が写真を一緒に撮りたがってるんだけど写真撮る以上の事をすると滅殺するからね」

「怖いから、滅殺って表現!」

「あの子は私達地元の宝だから頼むよ、君みたいな人が毒さないでよ」

ボロカスに言われるからちょっとムッとして仕返ししたくなった。

「拓郎の事好きだよね?」

「は、はあ!?」

明らかに動揺して目がバシャバシャ泳いでいて笑えた。

「同じ塾の男友達から聞いた情報によると拓郎も亜依子ちゃんの事好きらしいよ」

「よく聞こえなかったからもう一回教えて」

興奮気味に食いつかれた。

「報酬は何が欲しい?こちらスネーク!上手く行く作戦立ててくれ」

「あはは!何も要らないよ」

そう言って僕は塾が一緒の田中さんの所に行った。

「やっぱりこいつ良い奴かも」

遠くから亜依子ちゃんの声が聞こえてクスクス笑った。

「はいチーズ」

そして田中さんは友達と来ててその子にカメラを撮ってもらった。

「私、アナウンサーになりたいの」

撮り終えたら前触れなく単語で言われた。

「えぇ!そうなんだ!凄いね」

「いつか私歌番組の司会やるからバンド出演して」

「わかった、互いに頑張ろう!」

「そして、互いの夢が叶ったら結婚して」

「え?プロポーズ!?」

僕は驚き笑ったが了解した。

「わかった」

「これ以上は明菜が毒に侵されるから離れてくださーい」

「ひど!さっき良い奴って言ったじゃん」

「良い奴かもって言ったんです!ささ、明菜達あっちに行くわよ」

そう言ってその場を離れて行った。

僕は田中さんには目指すアナウンサーがあるのが羨ましく思えた。

本当はこの先もこのメンバーでバンドをしたい。

だけど、和寿と吉田さんは県外に行くし拓郎の体の事を思うと無理だと諦めていた。

だからバンド名も文字にはしないが(仮)としといた。