『幹待って』

そう言い終わる前に幹は屋上を出て行った

陣流の奴らは唖然としている
それはそうだろう

あんな大声を幹はあまり出さない
喋る時も声が小さくて聞こえない事多いし

僕は幹を追いかけようとした

おっと
僕は一旦走り出した足を止めて背を向けたまま陣流に話し掛けた

『とにかく、僕らに関わんないで。人が嫌いだからさ、僕達』

そう言って幹の後を追いかけた


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–陽–
京「ねぇ幹、待ってよ!ねぇってば!」

後ろで京が俺に呼び止めている
だから止まると

京「わ!いきなり止まんないでよ!!転んだじゃん!んっ」

次はそう怒られた
意味がわからない
俺は言われた通りにしただけだ

京「んっ」

そんな事を考えていると京が手を差し出してきた

俺は一瞬何やってんだ?と思ったがすぐ理解した

あーあそういう事か・・・・・・・

『はぁ』