そんなことを考えていると、みんながキラキラした目で自分のことを見ていることに気づいた。


(・・・・・・?)


「海月ちゃんも自己紹介!」


 恋くんのぱぁーっとしたワクワクした感じを見て、やっぱりかぁ・・・・・と思う。


 流れ的にくるかなぁ~とは思っていたんだけど。


「えーっと・・・・・」


(うーん自己紹介って何を言ったらいいのかな?)

「芹沢海月です」
「うん知ってる」
「・・・・・・・・」


 シーン・・・・・・
 

 ちょっと、恋くん。気まずくなるからやめてよ。秒で自己紹介終わっちゃったじゃない。


 この誰も何も言わない静かで無言に包まれる部屋の中。雰囲気は最悪である。


(・・・・・・泣きたい・・・・・・っ!)


 というか、なぜ私は今自己紹介をしているのだろう・・・・・・・あ、柳先生のせいか。・・・・・怒ったから次の授業の時寝てやる。


 ーーーーーと、その時。


 コテン。
 

 音と共に海月の肩にずしと重いものが乗った。


「・・・・・・・へ?」