その容姿と人格から”氷の王子様”などと呼ばれている。



 ファンの数もぶっちぎりで一番多いらしく、この学園の女子の約9割は彼のファンクラブに所属しているんだとか。しかも噂ではそのファンクラブはどんどん大きくなってきているらしくて今では数万規模にまでなっているらしい。



(うーんイケメンだとおもうけど・・・・・・歩と悠生の方がもっと身長高いし、可愛いしカッコいいしなぁ・・・・・・あんまりときめかないや)



「「「キャー!!!」」」

 

 ぼーっとしていると、彼がこっちを向いた。



(・・・・・・えっ?)



 一瞬、目が合ったよな気がしたけど・・・・・・・・たぶん気のせいだよね?



 めったに表情が動かないと噂の瑠衣くんが微笑んだ顔がかっこよすぎて、ドキッとしてしまう。海月はしばらく放心状態に陥った。



 気づいたらもう彼らは教室にいてきていて、その後すぐにどこかに行ってしまった。



 さーちゃん情報によると多分彼らの向かった先は空き教室らしい。使われていなかった所を彼らが陣取り、まるで自分達の家みたいにしているんだとるか。



 彼らが居なくなると、みんな席に戻り再びホームルームが始まる。



(・・・・・・・・・・・・クールって、ただ単に話が続かないってこと?いやぁ~私の弟達の方がきっとイケメンだな)



 まだ少し騒がしい教室の中、ブラコン海月はめちゃくちゃ失礼なことを考えながら誰も居なくなった廊下を眺めていた。




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