辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2


「お綺麗ですよ」
「本当に素敵です」

 まわりにいる、今日の準備を手伝ってくれた面々が次々に賛辞を述べてゆく。

「みんな、ありがとう」

 その言葉を聞きながら、じわりじわりと自分がセシリオの妻になるのだと実感が沸いてきて、自然と笑みがこぼれた。

「サリーシャ様、そろそろです」

 そばに控えていたノーラがサリーシャに声を掛けた。もうそんな時間かと慌てて顔を上げたサリーシャは息をのんだ。ノーラの目に涙が浮かんでいる。

「ノーラ?」

 小さく呼び掛けると、ノーラの瞳からポロリと涙がこぼれ落ちた。

「まぁ、ノーラ。どうしたの?」

 サリーシャが戸惑ったように尋ねると、ノーラは持っていたハンカチで目元を拭って微笑んだ。