辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 到着した日、プランシェ伯爵夫妻であるジョエルとメラニーはサリーシャのことをとても歓迎してくれて、その日の晩餐は豪華な料理が用意されていた。
 サリーシャが晩餐室を訪れると、そこにはジョエルとメラニーの他に三人の子どもと一人の若い女性がいた。

「サリーシャ様、こちらが我が家の子ども達よ。大きい方から、パトリック、ローラ、ラウルよ。それに、彼女はレニーナ、ジョエルの一番下の妹なの。あなた達、ご挨拶を」

 メラニーがテーブルに向かって腰掛ける子ども達と若い女性に声をかける。

「ラウルです。よろしく」

 まず立ち上がった末っ子のラウルは、澄まし顔でサリーシャの前に立つと片手をとり、軽くキスをした。小さな紳士のなんとも可愛らしい姿に、サリーシャは頬を綻ばせた。

「サリーシャですわ。よろしく、ラウル様」