辺境の獅子は瑠璃色のバラを溺愛する 2

 白壁と赤茶色の屋根を基調とした街並みは統一感があり、整然としている。道行く人々は皆綺麗に着飾っており、まるでどこかにお洒落(しゃれ)してお出掛けするような格好だ。道も整えられており、道路沿いには花が飾られていた。

「本当ですわね。素敵な街ですわ」

 ノーラも外を眺めながら少しはしゃいだ様な声を上げた。

 サリーシャは外をもっとよく見ようと窓を開けて顔を覗かせた。そのとき、もの陰に美しい街に似つかわしくない人影を見た。ボロを纏った、まだ年はかない子ども達……。三人が寄り添って、道端に座り込んでいる。

 ──あれは、孤児かしら? 物乞い?

 サリーシャはよく見ようと目を凝らしたが、馬車はどんどん進んでゆく。
 首を回して後ろを振り返ったが、その姿を確認することは出来なかった。