セシリオに困ったように微笑まれ、サリーシャは胸の前でぎゅっと手を握った。
まただ。そんなふうに言われると、弱い自分はつい甘えたくなってしまう。けれど、すぐに、それではいけないと思い直した。『アハマス閣下もお気の毒に……』という、フィリップ殿下の結婚式の舞踏会でご令嬢達が話していた内容が脳裏によみがえる。
──だめよ。わたくしはセシリオ様の隣に立って恥ずかしくない辺境伯夫人になりたいのだから。
そう自分に言い聞かせると、覗き込むようにこちらを見つめるセシリオを見つめ返し、サリーシャはふるふると首を横に振った。
「わたくしも閣下と離れるのはとても寂しいです。けれど……、閣下に守られてばかりいると、わたくしはすぐに甘えてしまう」
「守ってやりたいし、甘えさせてやりたいと思っている」
まただ。そんなふうに言われると、弱い自分はつい甘えたくなってしまう。けれど、すぐに、それではいけないと思い直した。『アハマス閣下もお気の毒に……』という、フィリップ殿下の結婚式の舞踏会でご令嬢達が話していた内容が脳裏によみがえる。
──だめよ。わたくしはセシリオ様の隣に立って恥ずかしくない辺境伯夫人になりたいのだから。
そう自分に言い聞かせると、覗き込むようにこちらを見つめるセシリオを見つめ返し、サリーシャはふるふると首を横に振った。
「わたくしも閣下と離れるのはとても寂しいです。けれど……、閣下に守られてばかりいると、わたくしはすぐに甘えてしまう」
「守ってやりたいし、甘えさせてやりたいと思っている」



