セシリオは王都で義兄のジョエルに会った際に、そのことを相談した。そして会談の結果、治安維持のために犯罪者を追う場合に限り、お互いの領地を越えてその権限を施行できるような協定書を締結することで合意したのだ。
この協定があれば、今までは目前で捕り逃して逃走する様を、指を咥えて見ているしかなかった窃盗団を、そのまま追跡できるようになる。
書類の上部には金の鷹を模した意匠が描かれ、全体を蔦が取り囲むような模様が施されていた。そのうちの一枚を、セシリオは丁寧に厚紙に挟み、執務室の鍵のかかる書類棚にしまった。そして、残ったもう一通も厚紙に挟み、これが届いた時と同じくらいの大きさの封筒に折れないように仕舞うと、蝋を垂らして家紋を押した。ドンッという音が執務室に響く。
「こっちはプランシェ伯爵領の控えだ。早馬で届けさせてくれ」
「わかった」
この協定があれば、今までは目前で捕り逃して逃走する様を、指を咥えて見ているしかなかった窃盗団を、そのまま追跡できるようになる。
書類の上部には金の鷹を模した意匠が描かれ、全体を蔦が取り囲むような模様が施されていた。そのうちの一枚を、セシリオは丁寧に厚紙に挟み、執務室の鍵のかかる書類棚にしまった。そして、残ったもう一通も厚紙に挟み、これが届いた時と同じくらいの大きさの封筒に折れないように仕舞うと、蝋を垂らして家紋を押した。ドンッという音が執務室に響く。
「こっちはプランシェ伯爵領の控えだ。早馬で届けさせてくれ」
「わかった」



