護がそうっと手を離す。

「そんなビビんないでくれよ。彼女になってくれても、すぐに、とは思ってないから。あっ、手はつなぎたいけど。最初は幼稚園の頃みたいなつなぎ方でさ、そのうち恋人つなぎっていうヤツ? にして…」

「こ、こ、恋人つなぎ!?」

「だから、最初っからじゃないって。オレもいきなりは無理! 心臓が止まる!! お互い、徐々に慣れていけばいいだろ? そのために、先ずはオレのこと、本気で考えてよ」

 護がいいヤツってことは、十分知ってる。私が嫌がることはしない。彼女になったら大事にしてくれるって確信できる。

 でも、でもね…護、呪いのこと、忘れちゃってない?

 私、護のこと好きになったら、きっと他の人なんて目に入らないぐらい、断トツ1番に好きになってしまう。

 呪いが本物なら…私たちに幸せな結末はないんだよ??