どうして、こんなところで……!
目と目があって、彼女はビックリした顔も、すぐに優しい笑顔になっていく。
『月ちゃんに会えるなんて〜、嬉しすぎる〜』
何故?私に会えて嬉しい??私は笑顔なんて返せないし、言葉の意味も分からない。
いつの間にか、私の中の辻本さんの存在が自分でも無視出来ないほど大きくなっていたなんて。
なんか惨めだ……。
もうここにいたくない、早くかえらなきゃ。
頭の中がグルグルしそうになってくる。早く、早く、身体が動くうちに。
早く、早く。
朝日さんにもお礼の言葉さえもいえず、身体は勝手にドアに向かって行く。
『ちょっっ、ちょっと待って月ちゃん!!!、もう少しだけお願い待って、お願い、ね、ね!!』
“お願いです、私はここにいたくない”
そう必死に心の中で訴えている。
朝日さんの言葉を聞く余裕なんてない!
ドアに手を伸ばそうとしたとき。
“バンっ”…とドアが勢いよく開いて、私はビックリしていまい、何があったの…。
もうー、何が何だか、頭がオーバーヒート。



