ツヤが駆け寄り、カスミの体を抱き締める。カスミの体はいつにも増してボロボロだ。
「だ、大丈夫よ……。でも実験されている最中の記憶は真っ白で何も覚えてないんだけど……」
「あいつら!!」
ツヤの中にマグマのような怒りが込み上げ、いつも嘲笑って苦しむ自分たちを見ている悪魔やイヴァン、そして子どもを実験台としか見れないミツヒデに殺意を抱く。あいつらを全員喰ってやりたい、そう思うと荒い息が口から漏れた。その時だった。
「ツヤ、あなたそれ……」
カスミが驚いた目を向ける。その時、ツヤは初めて自分の口に異変があることに気付き、手で触れる。自分の口に鋭い牙が生えていた。
「ヒッ!」
自分が怪物になりかけていることにツヤの体が大きく震える。このまま実験を繰り返されれば、目の前にいる大好きな姉のことを殺してしまうのでは、そのことが何よりも恐ろしかった。
「姉さん、どうしよう……。あたし、あたし、姉さんのことを殺したくない!このままだとあたし……」
「だ、大丈夫よ……。でも実験されている最中の記憶は真っ白で何も覚えてないんだけど……」
「あいつら!!」
ツヤの中にマグマのような怒りが込み上げ、いつも嘲笑って苦しむ自分たちを見ている悪魔やイヴァン、そして子どもを実験台としか見れないミツヒデに殺意を抱く。あいつらを全員喰ってやりたい、そう思うと荒い息が口から漏れた。その時だった。
「ツヤ、あなたそれ……」
カスミが驚いた目を向ける。その時、ツヤは初めて自分の口に異変があることに気付き、手で触れる。自分の口に鋭い牙が生えていた。
「ヒッ!」
自分が怪物になりかけていることにツヤの体が大きく震える。このまま実験を繰り返されれば、目の前にいる大好きな姉のことを殺してしまうのでは、そのことが何よりも恐ろしかった。
「姉さん、どうしよう……。あたし、あたし、姉さんのことを殺したくない!このままだとあたし……」


